初めての青色申告。その2「65万円控除は複式簿記で発生主義!」
ほぼ確定申告の作業が終わった、さよりです。思ったより時間かかった…。
前回お伝えした通り、私は今年初めての青色申告です。作業前は「昨年白色申告したし、まあそんなに時間はかからないだろう」と思っていました。思っていました…。
いざ作業を始めると、
- あれ?この仕訳どうするんだろう…。
- ここは何を書くんだっけ??
などと分からないことが多々出てきました。
特に仕訳!基本的には昨年の白色申告の仕訳を見ながらできましたが、今年ならではの仕訳がいくつかあり、調べないと分からない勘定科目もありました。
おそらく、いや…絶対に来年の青色申告でまた「あれ?この仕訳なんだっけ…」と悩むので、今回は仕訳を中心にまとめます。
※65万円控除を選ぶため、10万円控除を希望する方の参考にはならないかもしれません。ご注意ください。
すでにお察しの方もいらっしゃると思います。そうです。来年のための備忘録です。
会計ソフトはマネーフォワードを使っているので、マネーフォワードの備忘録も残します。
※これからご紹介する仕訳は、直接税理士の方に聞いたわけではありません。ネットや本の情報を元に調べました。税理士のHPや実際に確定申告をした人のブログを中心に調べたので、信憑性は高いと思います。
ご不明点がある方は確定申告書類を提出する前(または提出時)に、税理士や税務署の方へご相談ください。私に聞かれても簡単なことしか分かりません。申し訳ないです。
※記載の情報に間違いがあれば、コメント欄でお気軽にご指摘ください。随時修正します!
前回お伝えしたように、青色申告は以下のような順番でスタートしました。
私が確定申告で1番時間がかかったのは、3.仕訳です。
確定申告のキーポイント!昨年1年分の仕訳
昨年の今頃、確定申告で苦労しないために「仕訳は月1度行なう」と誓いました。しかし、現実では月に1度どころか、1年で1度も仕訳をしませんでした。悲しくもアホな現実…。
確定申告で必要なのは、昨年1月1日〜12月31日までの帳簿です。つまり、1年分の仕訳をしなければなりません。
普段からこまめに仕訳しておけば、確定申告にさほど時間はかかりません。私のように1年分の仕訳をまとめてしようとすると、数日かかるのです…。
ちなみに
- 仕訳って何?
- 勘定科目?
- 帳簿とは??
とお悩みの方は、昨年書いたこちらをぜひ参考にしてみてください!仕訳で最低限必要な知識を、分かりやすく書いたつもりです。
青色申告65万円控除は「複式簿記」が必須!
青色申告には10万円控除と65万円控除の2種類があります。青色申告65万円控除は「複式簿記」の帳簿を作成しなければなりません。
※青色申告10万円控除は簡易簿記、現金式簡易簿記があります。白色申告では簡易簿記が認められています。
複式簿記とは簡単に言うと、「借方(かりかた)」「貸方(かしかた)」の2つに分けて仕訳する記帳方法のことです。
例えば、こんな感じ。
複式簿記は面倒でややこしい分、65万円控除という素敵メリットを受けられます!
※ちなみに、2020年から青色申告特別控除額・基礎控除額が変わります。
青色申告には他にも
- 赤字を翌年から3年間繰り越せる
- 家族(専従者)への給与を経費にできる
などのメリットがあります。
※参考サイト:No.2070 青色申告制度|国税庁
昨年仕訳をしたので、前半はスムーズにできた
昨年の白色申告は複式簿記で仕訳したので、ある程度は仕訳帳を見ながらスムーズにできました。
※白色申告は簡易簿記でも良いですが、今年青色申告65万円控除することを見越して、複式簿記を選びました。
昨年の仕訳を見ると、ほとんど分かりました。私が使っている会計ソフトマネーフォワードは仕訳の登録ができ、とっても便利でした!簿記の知識がある人は、使いやすいと思います。
「手動で仕訳」から「振替伝票入力」を選んで仕訳します。
「仕訳辞書として保存」すると、
このように仕訳辞書に登録されます。
例えば、「クラウドワークス報酬確定日」を選ぶと、このような仕訳が表示されます。
日付と金額さえ分かれば、仕訳が一瞬で終わります!(クライアント名は、後で見た時に分かりやすいように記載しています。)
青色申告は発生主義!
さらに、青色申告65万円控除は発生主義で仕訳しなければならないという条件もあります。
発生主義の他に現金主義もあり、簡単に説明すると次のように異なっています。
- 現金主義…現金が出たり入ったりするタイミングで仕訳
- 発生主義…売上が確定した時点、お金が入った時点で仕訳
つまり、発生主義では1回の取引で仕訳が2回必要です。
前述したように、マネーフォワードの仕訳辞書に「クラウドワークス報酬確定日」と登録しました。これは売上が確定した時点の仕訳です。
お金が入った(振込された)時点では、次のような仕訳辞書を使っています。
このように、1つのお仕事につき仕訳を2回行なっています。
例えば
- 直接契約しているクライアント…3社
- 3社とも請求書を月1回発行
なら、12ヶ月分×2回の仕訳=24回、24回×3社分=72回の仕訳をします。
売上が確定した時・振り込まれた時にきちんと仕訳すれば、そんなに手間ではありません。
しかし、私のように1年分を一気に仕訳すると…そうです。どえらいことになります。昨年1年間の仕訳は197あり、終わるまで半日かかりました。こんな悲劇を繰り返さないよう、こまめに仕訳しましょう(自分に言い聞かせる)
※ほとんどの会計ソフトはクレジットカードや銀行口座の取引明細を自動で取得し、仕訳の手間を省くことができます。
今年迷った仕訳
基本的には昨年の仕訳を見れば分かりましたが、今年ならではの仕訳もありました。
一例を挙げると、以下の勘定科目はすぐに分からなかったです。
- コンビニでのコピー代(消耗品費)
- コワーキングスペースの利用料(会議費)
※コワーキングスペースの利用料は、賃貸料でも良いみたいです。
分からない勘定科目があるたびにGoogle先生へ尋ねていると、あっという間に半日が経ちます。特殊な仕訳もあり、いろいろと悩みました。
仕訳は一度決めたら変えない!
仕訳には非常に大切なルールがあります。一度決めた勘定科目や仕訳は、変えられません。
例えば、「昨年は消耗品費にしたけど、 今年は雑費にしよう」なんて変えることができません。仕訳も、一度決めたら変えません。くれぐれも注意してくださいね!
よって、今年初めて使う勘定科目は慎重に決めました。当然ながら、その分も余計に時間がかかってます…。
来年の仕訳をラクにするために
来年も青色申告65万円控除を選ぶ予定です。仕事が大きく変わらなければ今年と同じ仕訳なので、かなりラクになると思います。変わらなければ…。
でも実は…昨年の仕訳を見ても、すぐには理解できませんでした。1年に1度しか仕訳しないので、当然といえば当然です(反省)
そこで!来年が今年の二の舞にならないように、マネーフォワードの辞書登録を徹底的に活用しました。来年は日付と金額を入力するだけ!よしよし。
また、迷いやすい箇所はメモに残しました。来年の私、これで大丈夫(…のはず)
マネーフォワードで仕訳を済ませて帳簿を作成し、確定申告書も同様に作成しました。
こんな感じで、入力する箇所を分かりやすく示してくれます。
あとは印刷し、添付書類を準備するだけです!やったー!
帳簿ができれば、確定申告のゴールはすぐそこです。提出期限は3月15日(金)と迫っていますし、仕訳で分からないことは早めに解決しましょう。
なお、来年青色申告をしたい人は「青色申告承認申請書」を3月15日までに提出しなければなりません。(毎年出す必要はないです。)
昨年からWebライターの仕事を始めてまだ開業届を出していない人は、ぜひ一緒に提出しましょう。1日でも遅れると、来年青色申告するのは無理です!
※昨年中に開業届・青色申告承認申請書を提出していない場合、今年は白色申告です。青色申告は選べません。(疑問があれば、税務署で確認することをおすすめします。)
お読みくださり、ありがとうございます!
(メモ:3,433文字)