クライアントとのメール・チャットのやり取りでよく使う文章
今年最後の納品を済ませた、さよりです。〆切まで辛い日が続きました…。
納品が〆切ギリギリになりそうな時や、思っているより執筆に時間がかかりそうな時はクライアントへ連絡しています。
連絡は全てメールかチャット(ChatworkやSkypeなど)です。電話はしません。当然ながら、文章でやり取りします。
Webライターとして約1年5ヶ月仕事する中で、実にさまざまなやり取りがありました。しかし、メールやチャットで
- どういう意味か分からない
- 分かりやすく説明してほしい
などと書かれたことは一度もありません。クライアントと揉めた経験もなく、最近になり「実は揉めてないってスキルでは…?」と自覚し始めました(自画自賛スタイル)
そこで今回は思い切って、私がクライアントとやり取りする時に
- どんな言葉を使っているか
- どんなことに気を付けているか
お伝えします。
メールでよく使う文章をご紹介するので、クライアントとのやり取りで何か困っているWebライターさんや、メールが苦手な人の参考になればとっても嬉しいです。
文頭は「ありがとうございます」で始める
メールやクラウドソーシングサイトなどでクライアントに返信する時、どんな文章で書き始めますか?
「お世話になっております。〇〇です。」「いつもお世話になっております。」が多いかと思います。問題はその次に続く文章です。
質問があるなら「〇〇について質問がございます。」、相談したくてメールしたなら「相談したいことがあり、ご連絡いたしました。」と書く人もいるでしょう。
私は必ず「ありがとうございます」を含めた文章にします。具体的には下記のように書きます。
- ご連絡ありがとうございます。
- 早速のご返信、ありがとうございます。
- 先日はお忙しい中〇〇してくださり、ありがとうございます。
これは、自分が嫌な気分になった連絡に対する返信でも当てはまります。
例えば、3日経っても返事がなかったクライアントからメールが届いた時も、提示された金額と違う報酬が支払われた時もです。内心では「やっと返信来た…」「あれ?1万円ぐらい誤差があるよ…むむっ…」と思っていてもです。まずは
- ご返信ありがとうございます。
- お忙しい中、ご連絡ありがとうございます。
のように書いています。
クライアントとは少しでも良い関係性を築きたいので、読む人がなるべく喜ぶ・嬉しい文章にするよう心がけています。「ありがとう」と言われて嫌な気分になる人はほとんどいないと思うので、文頭には「ありがとうございます」を必ず書きます。
言い方がアレですが…クライアントから連絡が来たということは、フェードアウトするよりもずっとずーーーっと良いことです。「ありがとう」は本心でもあります。
クライアントに感謝の気持ちを伝える
先程の「ありがとうございます」と似ていますが、クライアントとの連絡時に感謝の気持ちを1つ以上伝えています。
感謝の気持ちを伝えるのは、良い関係性を築くためというのが大きな理由です。
- いつもご丁寧な対応、ありがとうございます。
- 毎回○○様のサポートがあるお陰で、難なく執筆を進めることができています。
- 納品までお時間いただき、感謝しております。
- 来週のお休みについて、ご理解いただきありがとうございます。
上記はこれまで送ったメールの、ごくごく一部です(内容は改変)
電話なら声で感情表現できますが、文章だけで感情を伝えるのは簡単ではありません。クライアントと会う機会もないため、面と向かって話すこともできません。
感謝の気持ちを文章にすると、雰囲気が伝わる…と信じています。伝えたい雰囲気とは、私自身の雰囲気です。自分で言うのもアレでアレですが、
- 優しさ
- 柔らかさ
- 女性らしさ
などが伝わるように感謝の気持ちを書くことを意識しています。恥ずかしいな…。
でも感謝の言葉は嘘でも何でもなく、本心から来ている言葉です。
嬉しいことに、私のクライアントは優しくて良い人ばかり。お世辞でも何でもなく、ほんとに。
仕事ができる人が大半なので、いろんな助けや理解があり、スムーズに執筆できています。感謝を伝えても伝えきれません。菓子折りとかお肉とか渡して、直接お礼を言いたい。
納品に時間がかかりそうなら、早めに連絡!
同じタイミングで複数のクライアントから依頼があると、納品がギリギリになりそうな時があります。そんな時は早め早めに連絡します。
- 多忙なため、19日(月曜)午前中の納品になる見込みです。
- 納品は〆切日25日(木曜)の24時ギリギリになりそうです。
「ギリギリになりそう」だけだとクライアントも困ると思うので、具体的な日時を伝えます。時間を伝えるのが難しい時は、せめて午前・夕方・午後か書くようにしています。早朝や深夜と書く時も。
これはクライアントに納品する日時を事前に知らせるだけではなく、自分に〆切を設けるというメリットもあります。もちろんクライアントが〆切日を決めていますが、可能な限り私は2〜3日前に納品しています。その〆切2〜3日前の日付を伝えます。
自己管理して在宅で仕事するのは至難の業なんです…。在宅勤務でWebライターの仕事をアレコレしてますが、どうしてもダラダラする時があります。
〆切まで余裕があって誰もいない環境だと、Twitterを見たり、長時間寝たりして、時間があっという間に過ぎてしまいます。
そこで、前もって「○日に納品します」とクライアントに伝えれば、その日に向かってライティングが進みます。決めた納品は守ります。自分で決めたわけですからね(笑)
納品が早まることはあっても、遅れたことはありません。「分かっちゃいるけど、やる気が出ない…」という人はぜひ試してみてくださいね。
思っていたより早く納品できそうな時も連絡
クライアントに「○日に納品予定」と伝えた後、実際に執筆し始めると「あれ?意外と早く終わりそうだな…」という時もあります。 そんな時も連絡します。
- 納品予定は25日(木曜)とお伝えしていましたが、23日(火曜)に納品できる目処が立ちました。
- 時間の調整がつき、予定よりも早く納品できる見通しが立ちました。20日(土曜)の午前中には3記事送付いたします。
などのように、元々納品する予定だった日付+納品する日付を書いています。
〆切に間に合わない時は早め早めに連絡
上記の見出しを書きつつも、〆切に間に合わなかったことは一度もありません。〆切を過ぎて納品したこともないです。
もし「これは〆切を過ぎるな…」と思ったら早め早めに連絡します。例えば次のように書きます。
- 体調を崩したため、〆切に間に合いません。
- 急用が入り、○日の納品ができなくなりました。
「間に合いません」だけではなく、理由を添えます。仕事を休む時や早退する時などと同様ですね。
仕事の依頼が来たけど、今執筆するのは難しい時
とっっってもありがたいことに、ライティングのご依頼が重なる時があります。しかし、どう工夫しても執筆する時間がなく、仕事を受けられない時もあるのです。
そんな時は断る返事をするのではなく、代替案を出します。
- 大変恐縮ですが、多忙なため今すぐご依頼を受けることができません。来月2日以降であれば執筆可能ですが、ご都合いかがでしょうか。
- 申し訳ありませんが、今週は予定が詰まっており執筆する時間が取れません。来週月曜(10日)以降であれば引き受けることができますが、〆切の延期は可能でしょうか。
メールやチャットで、このように書いています。
仕事を受けられないほど多忙だったのは数回ですが、全てにおいて〆切の延期はOKでした。待ってくださるなんて心が広すぎる…。
他のWebライターへ仕事を譲る
クライアントが納品を急いでいるのか、時間に余裕があるのか分からない時があります。そこで大事なのが、自分ではなく、他のWebライターが執筆しても構わないという意思表示です。
・納品を急いでる→他のWebライターに頼んででも急ぎたい
・時間に余裕がある→私の時間が空くのを待つ余裕がある
と考え、代替案には次のような文章を書きます。
- 多忙なため、すぐの執筆ができません。○日以降であれば執筆可能ですが、難しいようでしたら他のライターへご依頼されても構いません。
- ○日まで所用が入っており、執筆できません。大変恐縮ですが、もしお急ぎでしたら他のライターへお願いいただけますでしょうか。
すると「ぜひ○○さん(私)にお願いしたいので…」「すぐではなくて構いません。ご旅行が終わった、○日以降の執筆で問題ありません。」などのお返事が来ます。嬉しすぎます…ありがたい……。
私には「書けば収入が増えるから、友達との予定をキャンセルしてでも書く」「他のライターに仕事を渡したくない」なんて気持ちは微塵もありません。予定は予定で大事ですし、クライアントも大事。
予定が重なった場合は、クライアントがどんな状況かを考慮します。前述した、急ぎの案件なのか?時間に余裕があるのか?私への依頼なのか?などの状況です。
代替案は自分のためでもあり、クライアントのため。お互いに気持ちよく仕事をしたいのです。
クライアントに何か言いたい時
これまでは納品できない時や執筆を断る時など、主に私の都合でクライアントに連絡しなければならないケースについて触れました。
ここでは、クライアントに何か伝えたいことがある時の文章をお伝えします。
お願いごとをする時は一言加える
クライアントに何かお願いする時、「〇〇をよろしくお願いいたします。」でも良いのですが、私は一言加えています。
- お手数をおかけして申し訳ありませんが、○○をよろしく…
- お手を煩わせて恐縮ですが、○○をよろしく…
- 〆切直前でご多忙な時期かと思いますが、○○をよろしく…
などが多いです。
面と向かって話せる相手なら、声のトーンやお辞儀などで「お願いします(何度もお辞儀する)」「忙しいのにすみません!!」と言えますが、メールやチャットではそうもいきません。しかも、クライアントが普段どんな仕事をしているのかも見えません。
お願いするのはどうも苦手だし、クライアントが多忙を極めていたら…と思うと余計にお願いしづらくなります。
今の状況をできる限り想像し、「〆切前なので記事のチェックで忙しいだろう」「金曜日だから疲れが溜まっているだろうな」などと考え、連絡時に相手を気遣う言葉を選ぶように心がけています。
指摘する点がある時は、やんわり伝える
依頼された時には何とも思わなくても、執筆して初めて何かに気付くことがあります。例えば、
・クライアントの認識と、実際の情報が違う
・紹介する商品は現在販売されていない
こういったことです。連絡して気付いたことをただ伝えても良いですが…私は野暮だと思うので
- すでにご存知でしたら恐縮ですが、○は△の公式サイトにて〜だと記載がありました。
- もし〜だとお困りになるかと思い、念のためにお伝えしました。
のように書いています。
「これってもしや…」「こうした方がいいんじゃないか?」と思ったことを伝える時にも使う文章です。
私はクライアントとWebライターに上下関係はなく、対等だと思っています。上から目線でも下手に出るわけでもなく、「ここはこうだと思います」と指摘することがあればフラットに伝えます。
記事だけではなく、メールやチャットも文章を扱う
Webライターは記事の執筆が主な業務です。しかし、メールやチャット、クラウドソーシングサイト内のメッセージなどでも文章を書きます。
記事のライティングで経験を積むのはもちろん大事ですが、普段の連絡でも経験は積めます。「どんな言葉を選ぶのか?」「どのように伝えるのか?」などを考えてメールやメッセージのやり取りをすれば、文章のレベルアップにつながります。
また、気遣いや感謝の言葉を文章に入れると、クライアントとのやり取りもスムーズです。スムーズに連絡できれば、時間が無駄になりませんし、余計なストレスを感じずに仕事できます。
メールやチャットも「文章を扱う場」と思うと、意識が変わるはずです。TwitterやLINEも同様。どんな文章でも気を配り、コツコツ書いていれば、いつの間にか経験値が溜まります。
今回ご紹介した文章が、いつかどこかでお役に立ったら嬉しいです。
お読みくださり、ありがとうございます!