Webライター、初心者からの日誌

ブログ歴10年超。2017年夏からWebライター。好奇心旺盛な30代。2015年冬、宮崎から京都へ移住。ライティングや趣味のことなど、あれこれ書いてます。

1文が長いと読みにくい!短くするための校正・推敲時のポイント

f:id:sayori34:20190301015139j:plain

いつの間にか校正がメイン業務の、さよりです。

 

今年最初の記事で、こんなことを書いていました。

「バリバリ書きまくるぜ!」と意気込んで入社しましたが、フタを開ければメインのお仕事は「新人教育・校正」。ほとんどライティングしていないので、もはやWebライターを名乗るのが怪しいです…。

新年の目標と抱負。時間を作ってやりたいことを進める! - Webライター、初心者からの日誌

 

現状変わらず、新人教育と校正がお仕事の中心です。

 

約2ヶ月が経ち、校正していると

  • このライターさん、前回も同じ箇所を指摘したなあ
  • あれ?またこれ書いてる…

こんなことが増えました。校正後は、Webライターさんに修正をお願いしています。

 

修正をお願いすることが多い文章は、いくつかあります。中でも声を大にして言いたいのが、1文は短く書いてほしいということ。つまり、1文が長い!これに尽きます。

 

特に初心者Webライターの方は、レギュレーションを確認しながら書いたり、慣れない長文記事に四苦八苦したりと、大変なことも多いですよね…。

 

そこで今回は、1文が長い文章を私はどのように修正しているのか、事細かに説明します。本当は修正をお願いすることが多い文章をまとめるつもりでしたが、「1文が長い」だけで4,000文字を超えました…。

 

少しでもライティングのご参考になれば幸いです!

 

 

長文は読みにくいし、分かりにくい!

新人のWebライターさんで特に多いのが、1文が長ーーい文章です。例えば、次の文章。

 

ライティングで気を付けるべきことは数多くありますが、レギュレーションに従って書かなければなりませんし、誤字や脱字などに注意して書く必要もあるので、自分の文章を推敲することが大切です。

 

なんとなく、なんとなーく、文章で伝えたいことは分かりますか?いろいろ書きましたが、この文章で結局伝えたいのは「推敲が大切」ということです。

 

しかし、どこか分かりにくいですよね…。理由は文章が長いから!

 

この文章、91文字です。内容によりますが、1文の長さは40〜60文字前後が読みやすいとされています。

 

この文章をあるWebライターさんが書き、私が校正するとしましょう。頭の中では以下のようなことを考えて校正し、修正をお願いしています。

 

まず、読点(、)で区切られている箇所を抽出します。

  • ライティングで気を付けるべきことは数多くありますが、
  • レギュレーションに従って書かなければなりませんし、
  • 誤字や脱字などに注意して書く必要もあるので、
  • 自分の文章を推敲することが大切です。

句点(。)で終わるように書き直します。

  • ライティングで気を付けるべきことは数多くあります。
  • レギュレーションに従って書かなければなりません。
  • 誤字や脱字などに注意して書く必要もあります。
  • 自分の文章を推敲することが大切です。

 句点で書き直した文章をまとめると、次の通り。

ライティングで気を付けるべきことは数多くあります。レギュレーションに従って書かなければなりません。誤字や脱字などに注意して書く必要もあります。自分の文章を推敲することが大切です。

なんだか幼稚な感じを受けませんか?

1番文字数が多いのは、25文字です。25文字以下と短い文章が4つも続き、幼稚な印象を与えています。そこで、修正案は次の通りです。

ライティングで気を付けるべきことは数多くあります。レギュレーションに従って書かなければなりませんし、誤字や脱字などに注意して書く必要もあります。自分の文章を推敲することが大切です。

2文目と3文目を繋げました。すると2文目は47文字で、全体としては読みやすくなったと思います。

 

が、しかーし!私はまだ気になることがあります…。

  1. 1文目と2文目の文末がどちらも「あります。」
  2. 2文目に「書かなけければ…」「書く」と同じような内容が2つある
  3. 3文目が唐突すぎる

これらも、よく修正をお願いすることが多いです。せっかくなので(?)こちらも説明します!

(最終的にどう修正したか、後半で書きますね。)

 

文末が同じ文章が続くと、幼稚な印象を与えてしまう

先ほどの文章、1文目と2文目の文末がどちらも「あります。」と書いています。

ライティングで気を付けるべきことは数多くあります。レギュレーションに従って書かなければなりませんし、誤字や脱字などに注意して書く必要もあります。

 

別に同じ文末が続いても、間違いではありません。でも、読むとどこか幼稚な印象がありますし、くどさも感じます。

 

2文目の文末を、次のように変えてみました。

ライティングで気を付けるべきことは数多くあります。レギュレーションに従って書かなければなりませんし、誤字や脱字などに注意しなければなりません。

1文に「なりません」が2つありますが、ここでは一旦無視します。とりあえず、文末の「あります。」は1つになりました。

 

同じような内容が2つあると、くどく感じる

最初の修正案では2文目に「書かなけければ…」「書く」と同じような内容が2つあると前述しました。

レギュレーションに従って書かなければなりませんし、誤字や脱字などに注意して書く必要もあります。

先ほど文末を修正した文章には、1文に「なりません」が2つあります。

レギュレーションに従って書かなければなりませんし、誤字や脱字などに注意しなければなりません

 

これらも決して間違いではありませんが、くどく感じてしまいます。修正するなら、こんな風に書きます。

レギュレーションに従いながら、誤字や脱字などに注意して書かなければなりません。

「書く」も「なりません」も1つずつにしました。

 

この文章で言いたいのは、レギュレーションに従いつつ、誤字や脱字などにも注意しながら書く必要があるということです。すると、

レギュレーションに従い、誤字や脱字などにも注意して書かなければなりません。

このようにも修正できます。

 

唐突すぎる文章が入ると、読者は戸惑う

最初の修正案では、このように書きました。

ライティングで気を付けるべきことは数多くあります。レギュレーションに従って書かなければなりませんし、誤字や脱字などに注意して書く必要もあります。自分の文章を推敲することが大切です。

気になることとして、3文目が唐突すぎるとお伝えしました。

1文目と2文目はライティングで気を付けることをアレコレ書いていたのに、3文目で急に「推敲…?推敲って突然何?」と思うんです。

  • 1文目…ライティングで気を付けるべきことは数多くある
  • 2文目…気を付けるべきことを具体的に説明
  • 3文目…自分の文章を推敲することが大切

また、3文目の内容はおそらく、Webライター経験者ならすぐ理解できるでしょう。でも「急に大切なことを言われたー!」とも思うんです。伝わるかな…(不安)

 

そこで私の修正案はこちら!

書き終えたら、自分の文章を推敲することが大切です。

ちなみに推敲とは「文章をより良くするため、何度も練り直すこと」を指します。読みやすいか?この文できちんと伝わるか?などを考えながら、文章を練り直すことです。

誤字や脱字があるか?正しい日本語を使っているか?などのチェックは、校正と呼ばれる作業です。

 

つまり厳密に言えば、レギュレーションに従うこと・誤字や脱字に注意することは、推敲よりも校正に当たります。よって、

  • 書き終えたら、自分の文章を校正および推敲することが大切です。
  • 書き終えたら、自分の文章を校正・推敲することが大切です。

のように修正します。 

 

ひっかけ問題のように例文を書きましたが、実はこれ、校正のお仕事でとても重要!校正は書かれた内容の事実確認もしなければならないので、Webライターさんの書いた文章を鵜呑みにするのは危険です。(例えば、ある化粧水を紹介する際、含まれていない成分を書くのは問題ですよね。)

 

もう少し内容を具体的に書いても良いでしょう。

書き終えたら自分の文章をしっかり読み直し、校正および推敲することが大切です。

 

ちなみに「文字数が足りない」と悩んだ時、内容を具体的に書くと文字数をクリアできることが多々ありますよ!具体例を増やしたり、「こんな時はこうしましょう」と書いたりすると、すんなり規定の文字数に達します。

 

文章には正解がないので、校正・推敲はとても難しい

今までお伝えした点を踏まえると、最終案はこうなります。

 ライティングで気を付けるべきことは数多くあります。レギュレーションに従いながら、誤字や脱字などに注意して書かなければなりません。書き終えたら自分の文章をしっかり読み直し、校正および推敲することが大切です。

元の文章はこちらです。

ライティングで気を付けるべきことは数多くありますが、レギュレーションに従って書かなければなりませんし、誤字や脱字などに注意して書く必要もあるので、自分の文章を推敲することが大切です。

読みやすく…なりました……よね?(再びよぎる不安)

 

文章には「これが正しい!」「これは間違い!」と言える答えがないので、推敲はとても難しいです。

 

校正は校正で、これまた別の難しさがあります。レギュレーションに沿っているか確認しつつ、誤字がないか?漢字に統一されているか?なども同時に見るのは大変です。

 

校正も推敲も、とっても大事な作業!

Webライターの方の中には、5,000文字や8,000文字、または10,000文字を超える長文記事を書く人もいるでしょう。ブログやビジネス文書などで長文を書いた経験があれば、慣れるのは早いかもしれません。

でも、ブログやビジネスメールを書いたことがない方が長文記事を完成させるのは、相当大変だと思います。

 

ただでさえ執筆が大変なのに、長文記事の校正・推敲をするなんて、大変さを上乗せするようなもんです。

(私の場合、自分が書いた文章10,000文字を校正すると、最低でも約1〜2時間はかかります。)

 

しかし、校正も推敲も、記事をより良くする上で欠かせない作業。ないがしろにすると読みにくい・分かりにくい記事になり、読者が離れてしまいます。運営サイトの質を高めるためにも重要なことです。

(ありがたいことに校正のお仕事を任されていますが、責任が重い…。)

 

校正・推敲の上手い下手の基準も、これまた決めるのは難しいですが、自分の文章を客観的に読めるか?が重要なカギだと思います。

特に、読みやすいか?分かりやすいか?といったことを判断する推敲では、そもそも「この文章は読みにくい」と気付かなければいけません。気付かなければ「読みにくい」と思う箇所はスルーされます。

 

最初は難しいですが、大丈夫です。習うより慣れよの精神で続ければ、あまり苦ではなくなります。校正・推敲はライティングで必須ですし、やるしかないです!やっていれば自然と慣れます!大丈夫!!(強引な締め…)

 

お読みくださり、ありがとうございます!

(ご参考までに、引用を含めて全4,440文字です。)