私はこう書かない!ライティングで意識していること
※10月13日、加筆・修正しました。
半袖か長袖か迷う、さよりです。すっかり秋ですね。
Webライターと名乗って1年が過ぎました。時の流れは早すぎます。
このブログも開設して約1年。しかし、意外にもライティングについて書いた記事は1つだけ!
もし「Webライターの文章術」や「書き方のコツ」などを知るためにブログをご覧になっている方がいたら、非常に非常に申し訳ないです…。すみません。
言い訳に聞こえてしまいますが、実はネタをちまちま下書きに溜め込んでいます。
そこで今回は、溜め込んだことを大放出します!
- 記事を執筆している時
- 他の人の記事を読んだ時
に気になった言い回しや、執筆で意識していることなどをお伝えします。少しでも何かのご参考になれば幸いです。
※なお、あくまでも私が感じている点であり、決して「書いていること=正しい」というわけではありません。「こういう味付けもあるよ」ぐらいの気持ちで読んでくださると嬉しいです。
重複を避ける
Webライターとして多くの記事を書くうちに、自分がいかに言葉を重複して書いているか気付かされました。また、これまで読んだ記事にも「同じ単語が続きすぎ…」と思うことがありました。
「言葉を重複して書く」とは一体どういうことか、具体的に説明します。
「こと」の多用
下記の例はつい最近見た記事です。内容は一部変えています。
- 大切なことは〜を伝えることです。書きたいことをまとめることで…
- 〜ためには相手のことを思いやることが大切です。
とにかく「こと」が多すぎます。(しかもライティングについて書いている記事だったので、ガッカリしました…。)
こと…ことこと……ことこと……しつこい!ことこと何か煮込むんかい!!と思わずツッコミを入れました。いっそのこと記事を煮込みたい。
しかし、私もうっかりすると重複してしまいます。例えば、
- 大事なことは〜することです。
- 〜することは重要なことです。
これらはよく書きます。推敲の時に気付き、修正します。上記の例なら、
- 大事なのは〜することです。
- 〜することは重要です。
と修正します。
ことの多用はよーーーく見かけるので、これまで意識していなかった人は注意してみてください。修正すると、すっきり読めるはずです。
「に」の多用
私は推敲・校正する際、声に出して読みます。「に」も多用すると、読んだ時に「にが多い…」と感じます。
- 他人にとらわれずに、自分にとって…
- ○○に注意しても、言葉に耳を傾けない…
10〜15文字以内でにが2回以上続くと、「多いな」と感じます。
上記を修正するなら、
- 他人にとらわれず、自分にとって…(にを1つ減らす)
- ○○へ注意しても、言葉に耳を傾けない…
と書きます。2は
言葉に耳を傾けない→聞こうとしない
でも良いですね。できるなら、なるべく短い文にします。すっきりと分かりやすく、スムーズに読めます。
また、「に」は「へ」と言い換えられるケースが多々あります。
- 彼女に言いたいことがあれば→彼女へ言いたいことがあれば
- ダイエット中にお菓子に手が伸びる→ダイエット中にお菓子へ手が伸びる
- 困った時に友達に相談→困った時に友達へ相談
「〜している」の多用
「〜している」が続くのも、違和感があります。
- 食事していると、…と感じていることも多いでしょう。
- ○○しているにも関わらず、○○だと考えている人もいます。
あまりにも「〜している」が多いと文字数稼ぎかな…?と思ってしまいます。悪気はないでしょうが、何かこう…センスがないようにも見えます(すいません)
「〜している」は「〜する」に変えても文が成り立つことがほとんどです。
- 食事していると、…と感じることも多いでしょう。
- ○○しているにも関わらず、○○だと考える人もいます。
私は1文に「〜している」は1つと決めています。1文に「〜している」が2つ以上あると、くどく感じます。
たて続けに同じ言葉を使う
これもよく見かけます。例えば次のような文です。
- 問題がある場合があります。→「ある」が続いている
- 他人から○○されるのが嫌な人は、周りの人に…→「人」を3回使用
1は「ある」を別の単語に置き換えられます。
問題を抱えている場合があります。
しかし漢字が多いので、
問題を抱えているケースがあります。
に変えても良いでしょう。
2は「人」の多用が目につきます。
○○されるのが嫌な人は、家族や友達などに…
「 他人から○○される」は「他人」を省いても意味が通じるなら削ります。例えば「他人から悪口を言われる」が「悪口を言われる」で文脈が伝わるなら削ります。
もしくは「他人」をもう少し具体的に、「第三者から悪口を言われる」「職場で悪口を言われる」などのように書きます。
「周りの人」も具体的にどんな人か書くと、「人」を書かずに済みます。今回は「家族や友達など」と書きました。
他にも、たて続けに同じ言葉を使用する例は数多くあります。
- そのため、○○しないためには…
(修正案「よって、○○しないためには」「従って○○を防ぐには」)
- 思い出せないかもしれませんが、○○していなかったか思い出してみましょう。
(修正案「覚えていないかもしれませんが、〜思い出してみましょう。」)
私は同じ言葉が続くと、
- 省略できないか
- 別の言葉にできないか
の2点を意識します。言葉の重複は毎日見るといっても過言ではないぐらい、とっっっっっても多いです。
これまで意識しなかった人は、ぜひ意識して…ぜひ気を付けてみてくださいね。
「〜していきます」撲滅委員会
Webの記事でとても多く、私が気になって仕方がないのが「〜していきます」です。特にリード文でよく見かけます。
- ご紹介していきます。
- まとめていきたいと思います。
- お伝えしていきます。
私は正直、リード文を上記のように締めくくっていたら、読む気をなくすぐらい嫌です。読む気をなくす理由は次の2つ。
- 文字数稼ぎに見える
- 本文の書き方が不安
まずは1について説明します。
「ご紹介していきます。」はすんっっっっっごく多い!!ほぼ毎日見ます。そのためか「ご紹介していきます。」に違和感がない人も多いかと思います。
でも「紹介します。」「ご紹介します。」で十分なんですよね。「まとめます。」も「お伝えします。」も問題ない。
予想ですが、「〜していきます。」は
- これから紹介するから、「(今から)ご紹介していきます。」
- 柔らかいイメージを出したい
- 「紹介します」は何か寂しい
のだと思います。
気持ちは分からなくもないですが、「ご紹介していきます。」だとすっきり読めないんですよね。「ご紹介していきたいと思います。」はとても嫌です。文字数稼ぎに見えます。
私は読みやすさを重視し、「〜していきます」は使いません。リード文のすぐ後、本文で紹介するなら「ご紹介します。」で通じます。
自分が「こうしたい!」と思うことがあり、「次回以降、数回に分けてご紹介していきます。」ならまだ理解できますけどね。
※個人的に「〜と思います。」は不確かなことを書く時に使います。リード文の後に本文内で紹介するなら、確実に紹介する=不確かではない。よって「〜と思います。」は使いません。
2の「本文の書き方が不安」は怒られそうで怖いので、短めに触れます。怖い…。
リード文で「紹介していきたいと思います。」と書かれたら、そりゃあもう不安です。本文にも文字数稼ぎのような文や、すっきりしない文がありそう…ひぃー……。(実際、そんな本文が多いです。怖いので、内密にお願いします。)
漢字とひらがな
漢字とひらがなの使い分けは、悩む人もいるかもしれません。
- 漢字=閉じる
- ひらがな=開く
とも呼ばれます。私はWebライターになってから、この閉じる・開くを知りました。
漢字とひらがなの使い分けは、いろんな本や記事に載っています。私が今更書くほどのことでもないので、個人的に思うポイントを伝えますね。
私は約10年ほどどこかでブログを書いていますが、下記は漢字で書いたことがありません。
- こと(事)
- いる(居る)
- できる(出来る)
ざっくりした理由で申し訳ないですが、漢字で書くとダサいからです。
Webライターとして記事を書き始めてからは、下記はひらがなを選んでいます。
- ため(為)
- はず(筈)
- 〜てほしい(欲しい)
- 〜しやすい(し易い)
- 〜しがたい(し難い)
漢字が多すぎると、読みにくいと感じます。
特に恋愛記事や美容記事のようなカジュアルな記事に漢字が多いと、ダサさが増します。読む気が失せます。
なお、漢字は2〜3割だと読みやすいとされています。ご参考までに。
「〜形」はもう見たくない。聞きたくない。
- 〜する形
- 〜の形
こういった「〜形(かたち)」を書いている記事もよく目にします。ここ最近はテレビ番組でも聞くようになりました。
「〜していきます」も嫌ですが、この「〜形」も非常に嫌です。
以前コールセンターに勤めていた時、「〜する形」は言わないようにと教えられました。何となくビジネス敬語の雰囲気がありますが、「〜する形」に敬語の意味は全くないからです。
しかし、一度「〜形」に慣れるとなかなか抜けません。
- 解約する形となっております。
- お待ちいただく形ですが…
私は徹底して言わないようにしましたが、同僚は「形」の沼から抜けられませんでした。意識して直さない限り、「形」は絶対に言い続ける・書き続けると思います。
Webライターに向けた「文章の書き方」「執筆のテクニック」などの記事でも
- こういった形で注意すれば…
- 〜する形で、〜しましょう。
のように「形」を見た経験があります。ガッカリです。
ほぼ全て、「形」はいりません。省いても意味は通じます。
- このように注意すれば…
- 〜し、〜しましょう。
で通じます。
個人的に、「形」は逃げの敬語だと思っています。「何となく敬語っぽく見える」と考え、言葉にきちんと向き合っていないイメージがします。「形」をよく書く人、言う人、一刻も早く改善を願います。
ちょっとしたことを意識してほしい
Webライターの中には、文字単価で報酬を得ている人もいますよね。私もそうです。
文字単価で仕事を受けると、文字を多く書けば書くほど報酬が増えます。そのためか、残念ながら文字数稼ぎのような文章も見かけます。
もちろん報酬も大事です。しかし記事を読む人が
- スムーズに読めない
- 分かりにくい
と感じたら、元も子もない。読者をないがしろにしたら、何のために記事を書いているのか分かりません。
私はどんなジャンルの記事であっても、読みやすいか・分かりやすいかを意識して執筆を続けてきました。今回のようにアレコレ悩み、推敲に時間をかけます。
文章に正解はありません。だからこそ難しく、時には1つの文に何十分もかかります。
今回お伝えしたことは記事を書いて、読んで、日頃特に気になっている点です。つまり、まだまだ気になる点はあります。
Webライターは誰でもなれるかもしれませんが、ある程度の努力も必要です。でも決して難しくはなく、ちょっとしたことを意識すれば改善できるとも思うのです。
文と向き合い、少しずつ改善し、読みやすく分かりやすい記事が増えることを心から願っています。
お読みくださり、ありがとうございます!
(メモ:約4,450文字)