Webライター、初心者からの日誌

ブログ歴10年超。2017年夏からWebライター。好奇心旺盛な30代。2015年冬、宮崎から京都へ移住。ライティングや趣味のことなど、あれこれ書いてます。

初めての確定申告。その6「売掛金と売上高と源泉徴収」

Money

※3/4:一部、修正しました。ランサーズで、振込手数料が発生する仕訳を追加しました。

 

ブログを書くのが楽しい、さよりです。確定申告の100万倍楽しい。

 

前回は仕訳について説明しました。

sayorium.hatenablog.com

 

仕訳は簡単に書くと、

  1. 勘定科目を調べる
  2. 増えた勘定科目が表(※)のどこに当てはまるか確認
  3. 借方(左)と貸方(右)に同じ金額を書く

この順序でできます。

※表はこちら。

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増えた勘定科目が借方と貸方のどちらにあるのか分かれば、仕訳はできたも同然です!

 

前回触れたように、

Webライターは使う勘定科目がほぼほぼ固定され、仕訳もある程度テンプレ化されます。

 

Webライターの仕訳は、あんまり難しく考えなくて大丈夫です。前回、こんなことも書いていました。

次回で「Webライターはこれを押さえておけばOK!」な仕訳をご紹介します。

 

そこで今回から、Webライターが押さえておきたい仕訳をご紹介します。正直言って、来年の私のための備忘録です。今年の確定申告を乗り切っても、来年忘れる自信が100万%ある!(自信満々)

 

具体例が多いので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

※これからご紹介する仕訳は、直接税理士の方に聞いたわけではありません。ネットや本の情報を元に調べました。税理士のHPや実際に確定申告をした人のブログを中心に調べたので、信憑性は高いと思います。

ご不明点がある方は確定申告書類を提出する前(または提出時)に、税理士や税務署の方へご相談ください。私に聞かれても簡単なことしか分かりません。申し訳ないです。

※記載の情報に間違いがあれば、コメント欄でお気軽にご指摘ください。随時修正します!

  

 

昨年の途中に脱サラした人は、どう仕訳するの? 

私の場合は1〜4月までは会社勤めで、7月からクラウドソーシングを中心にライティングの仕事をしています。

 

私のように会社を退職し、年の途中からフリーランスになった人は「前職の給料って帳簿に書くの?」と悩む人もいるでしょう。私も悩みました。「仕訳ってどの時点からスタートするの??」と。

 

基本的には前職のことを帳簿に書かなくても大丈夫です。(※例外もあるので「基本的に」と書いています。)

 

私の場合だと、1〜4月分の仕訳は不要!

ただし退職した会社の源泉徴収票がぜっっっっったい必要です!私は今年1月に前の職場へ電話し、源泉徴収票を送ってもらいました。緊張した…。

(※帳簿への仕訳は不要ですが、確定申告書Bへ給与の記入欄があります。) 

 

つまり、7月分の仕訳から始めました。

 

これは押さえるべし!売掛金と売上高 

私はクラウドソーシングのランサーズクラウドワークス を利用しています。加えて、直接契約が1社。

 

まずは仕訳に重要な、売掛金(うりかけきん)の説明をします。絶対使います!

 

売掛金とは代金を支払ってもらうのは決まってるけど、後払いのこと。代金を払う側からすると「ツケにしといて!」と捉えることもできます。

 

Webライターは執筆した記事を納品し、報酬は後から受け取ることが大半だと思います。つまり代金は後払い=売掛金売掛金は勘定科目の1つで、仕訳で使います。

 

「3月1日に記事を納品し、報酬は4月25日に普通預金へ2,000円振り込まれる」この仕訳をやってみます。

  • 3月1日の仕訳

 売掛金 2,000 売上高 2,000

 

売掛金は代金後払いのこと。3月1日時点ではまだ報酬が振り込まれていないので、「売掛金が増えた」と考えます。売掛金=資産です。つまり表では…

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資産(売掛金)が増えた=借方(左)ですね。よって売掛金を左に書きます。

 

売上高とは「確定している収益」のことです。先程の表の1番下にいますよね、収益。まだお金は振り込まれていませんが、記事を納品した収益(利益)は確定しています。

仕訳はこうでしたね。

 売掛金 2,000 売上高 2,000 

 売掛金=資産、売上高=収益です。

この仕訳を説明すると「売掛金(後払いのお金)が増え、売上高(確定した収益)も増えた」ということになります。

 

「えっと…よく分からない…」とお悩みの方は、仕訳ごと覚えてしまいましょう!仕訳はその7以降でまとめます。

追記:まとめました!その7「Webライターが使う仕訳のまとめ」


 

続いて「報酬は4月25日に普通預金へ2,000円振り込まれる」、この仕訳をしてみます。

  • 4月25日の仕訳

 普通預金 2,000 売掛金 2,000

 

普通預金=資産、売掛金=資産です。2,000円分普通預金に振り込まれたので、普通預金にお金が増えました。後払いのお金である売掛金は振込が終わったので「売掛金がなくなった」と考えます。相手側の「ツケが消えた」とも捉えられます。

 

表を見てみると、増えた資産である普通預金は借方(左)、減った資産である売掛金は貸方(右)ですね。

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よって先程の仕訳、

 普通預金 2,000 売掛金 2,000

になるわけです。説明が難しかったらすみません!「やっぱり分からない」という人は仕訳ごと覚える戦法で確定申告を乗り切りましょう(無理矢理感…)

 

続いて、ランサーズの仕訳例をご紹介します。

 

 

ランサーズでの仕訳例

ランサーズ

ランサーズの入出金履歴を見ると分かりやすいのですが

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先に入金され、基本的には後から20%のシステム利用手数料が引かれています。

 

履歴の1番上、「ランサーズアンケート回答の報酬分」はシステム利用手数料が引かれていません。仕訳はこうなります。

  • 入金前

 売掛金 10 売上高 10

売掛金(後払いのお金)が増え、売上高(確定している収益)も増えた。

  • 入金後

 普通預金 10 売掛金 10

普通預金にお金が増え、売掛金が減った。

 

システム利用手数料20%引かれる仕訳

 【ランサーズ初心者の方限定タスク】ではシステム利用手数料が20%引かれています。仕訳はこう!

  • 入金前

 売掛金 10 売上高 10

 支払手数料 2 売掛金 2

※1行目で一旦全額分を売掛金にして、2行目で「システム利用手数料をランサーズへ支払った」と仕訳しています。

※支払手数料は「雑費」という勘定科目でもOK。

 

  • 入金後 

 普通預金 8 売掛金 8

※実際に振り込まれた8円分を「普通預金が増えた」としています。

※3/4:修正→2行目の仕訳は不要でした。お詫びと訂正いたします。振込手数料が発生する仕訳を、以下の通り追加しました。

 

システム手数料20%+振込手数料100円引かれる仕訳

ランサーズでは出金時、振込手数料がかかります。楽天銀行は100円、楽天銀行以外は500円かかります。Oh...no.....

 

・1記事の報酬:2,000円

・3月1日に納品、振込は4月30日に楽天銀行

・システム利用手数料20%引かれる:2,000円×20%=400円

楽天銀行の振込手数料:100円

この仕訳をしてみましょう。ランサーズならスタンダードな仕訳だと思います。

 

  • 3月1日

 売掛金 2,000 売上高 2,000

 支払手数料 400  売掛金 400

1行目は一旦、全額分を売掛金にして、2行目で「システム利用手数料をランサーズへ支払った」と仕訳しています。

2行目はシステム利用手数料400円を、支払手数料として処理しました。「雑費」でもOKです。

  • 4月30日

 普通預金 1,500 売掛金 1,500 

 雑費 100 売掛金 100

実際に振り込まれたのは1,600円から振込手数料100円を引いた、1,500円です。1行目では素直に、普通預金1500円が増えたとして仕訳。

2行目に100円の振込手数料を雑費で処理しました。

 

基本的に、この仕訳を繰り返します。※その7以降で仕訳はまとめます。

 

しかーし!落とし穴があるので要注意!

 

ランサーズのマイページ内、支払い管理を見ると現在こんなバナーがいます。年間収支は絶対確認してください!

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 お仕事によっては、源泉徴収税額が引かれてます!私は1件ありました。63円…?

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 支払い管理ページには「源泉徴収一覧」もありますよね。

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源泉徴収額が引かれていた月をクリックすると…

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63円って書いてる!!入出金履歴を計算すると、 この63円を引いて入金と出金が一致しました。確かに引かれてる…63円引かれてる…。

 

ん?源泉徴収って何?

源泉徴収と聞いたことがある人もいらっしゃるでしょう。源泉徴収という税金の徴収のことで、対象になる報酬や料金が定められています。

 

原稿料や講演料などが源泉徴収の対象になっています。Webライターなら原稿料が関係してきます。

 

明細書で「源泉徴収税額」と見かけたら、その金額分をクライアント側がすでに納めています。私の代わりに先に納めてくれています。 

 ※参考:Webライターのための確定申告ガイド|スモビバ!

 

源泉徴収税額は、確定申告すると還付金として戻る可能性が高いお金なんです!!

 

原稿料として10.21%引かれていることが多く、1万円なら1,021円引かれています。1年分となると結構な金額になります。

※支払い金額が100万以下なら10.21%

 

ランサーズの場合、クライアント=ランサーズだと、源泉徴収税額を引いているようです。

 

源泉徴収されている時の仕訳例

原稿料:10,000円、源泉徴収税額:1,021円、振込額:8,979円の例で仕訳します。原稿料の振込前と後で仕訳します。

  • 振込前

 売掛金 10,000 売上高 10,000

一旦、原稿料分を全額売掛金(後払い)で仕訳。

  • 振込時

 普通預金 8,979 売掛金 8,979

 事業主貸 1,021 売掛金 1,021

普通預金に8,979円振り込まれた、と素直に仕訳。源泉徴収税額はまだ入金されていないので、売掛金としています。

源泉徴収税の勘定科目は事業主貸を使用。仮払税金でもOKですが、決算時に事業主貸に振り替える必要があります。面倒なので私は事業主貸で仕訳しました。

※参考:報酬が源泉徴収された時の帳簿付けなど - 個人事業主メモ

※参考:源泉徴収された場合の仕訳は?個人事業収入の記帳方法 | クラウド会計ソフト freee

 

 

予想よりだいぶ書いてしまいました…。 クラウドワークス 編と直接契約編は次回にします。

 

お読みくださり、ありがとうございます!

(メモ:4,015文字)